粘土(年度)初め!幸運を運んでくれる動物は?vol.2

幸運を運ぶ動物

幸運を運んでくれる動物たち


【幸運を運ぶ】と言われる動物たち。今回は、『哺乳類』以外の動物をご紹介します。
粘土造形的には、ちょーっと難易度が上がるような…?(^^;

|腕の見せどころ!動物色々編 


【ふくろう】




鳥類は『鳥』そのものが、『取り込む』という語呂合わせからお客さまや幸運を引き寄せるということで縁起が
いいとされているそうですが、その中でも【ふくろう】はとりわけ有名ですよね。

『不苦労』(苦労しない)『福来(郎・朗)』(福が来る)『不老』(老いない)『福籠』(福が籠にいっぱい)
『福老』(幸せに老いる)等々、語呂合わせの種類もいっぱいです!

また、夜でも目が見えることから『見通しが明るい』、360度首が回ることから(実際は270度だそうです。
十分ですけど…)、(借金で)首が回らないの反対→お金に困らない→『商売繁盛』のご利益があるそうです。

海外では、ギリシャ神話の知恵と戦いの女神アテナ(アテネ・ローマ神話ではミネルヴァ)に仕えていることから
『森の賢者』『知恵のシンボル』として知られ、学業成就のご利益があると言われているそうです。

【つばめ】




童話『幸福の王子』(作 オスカーワイルド)では、貧しい人々と心やさしい王子のために南に渡ることを止め
王子と共に天国にいってしまう夏鳥【つばめ】。

『つばめが巣をつくるとその家は繁栄する』と言われています。
小さい身体ながら1度の産卵で5個前後の卵を産み育てる【つばめ】は、外敵から守ってもらうため、敢えて人間の
近くで家やお店の軒下に巣をつくるのではと考えられているそうです。

巣をつくるということは、子育てによい環境を選んでいるということ。
鬼門に巣はつくられないと書かれているものもありました。(鬼門=北東=日当たりが良くないとされていますね。)

つまり【つばめ】が巣をつくっているということは、日当たりや風通しがよく、人(お客さん)の出入りがあり、
子育てを見守ってくれるやさしい人たちが住んでいる家(お店)である。そういう家(お店)は繁栄しますよ~と
いうことのようです。

実際に【つばめ】は次の年また同じ場所に帰ってくることが多く、巣を再利用することもあるそうです。
【つばめ】の縁起にあやかるためには、まず『心やさしい人』である必要があるみたいですね(^^;

【とんぼ】




どの地域にお住いの方にも身近な昆虫【とんぼ】。

その昔、雄略天皇(第21代天皇)が狩りの最中に腕をアブにかまれたところ、【とんぼ】が
そのアブをサッと捕まえて飛び去りました。
その素早く捕食する様を見て雄略天皇が詠んだ歌から『勝ち虫』として縁起のいい虫になったそうです。

また戦国時代には、【とんぼ】が前にしか飛ばないことから『不退転』(志を固く守って、後へ引かないこと)の
精神を表すとして、『勝ち虫』の縁起と相まり、兜や手甲の装飾として人気があったそうです。(板垣信方、前田利家など)

実際【とんぼ】は昆虫の中でも『獰猛』な部類で、顎(あご)が強く、自分と同じ体重の食料を30分で食べ終え、
ホバリングや急旋回、急加速ができるなど飛行能力も鳥を含めてもトップクラスであることから『空中最強の昆虫』
と呼ばれたりもするそうです。

そう言えば、息子の甚平に描かれていた【とんぼ】はとても可愛かったけど、虫網で捕った生きている【とんぼ】は、
他の昆虫のようにジタバタと「離してよ~」という感じはなく、口を目一杯あけ目を剥いて、羽根をブンブン鳴らし
「めっちゃ怒ってるぜ~!!」感がすごかったのを思い出しました(^^;

上記写真は【ハグロトンボ】です。諸説ありますが、羽根の開閉が人が手を合わせて拝んでいるように見えることから
『神様とんぼ』と呼ばれているそうです。

【かえる】




『お金が返る』『福が返る』『人が帰る』『(困難な状況)を変える』などなど、【ふくろう】に負けずたくさんの
語呂合わせがある【かえる】。

他にも、鳴いた次の日は雨が降ることから『豊作・豊穣』、卵をたくさん産むことから『子宝に恵まれる』と多方面に
わたるご利益が紹介されていました。

そして『信楽焼のかえる』もいます。『信楽焼のたぬき』(粘土(年度)初め!幸運を運んでくれる動物は?vol.1)
と同じく『八相縁起(縁喜)』があります。

 ボヤ・吸殻などの火気をパクリ吞み込み、火災予防のお守り。
 大きな腹にヘソがなく、落雷から守ります。
食物 毒蛾・毒虫を食べ、害虫撲滅・無病息災。
皮膚 天敵から守る保護色は、災難を避けてくれる。
子蛙 常に親は責任を負い、子はしっかりと親に従う。
冬眠 断食・耐寒の期に、心身修養し次なる成功へとつながる。
前足 盤石に備えた脚は威風堂々、礼節を知る。
後足 屈伸活発、待機していざという時は飛躍前進。
引用元 信楽陶苑たぬき村 

やはりこちらも、「こんなご利益があるよ!」というだけではなく、準備や心構えのような内容もあります。
実は『縁起』の意味を調べてみると

 ① 仏教の考え方で、すべてのものはほかのものとの縁によって起こるということ。
 ② 社寺・仏像・宝物などの由来。またそれを記したもの。
 ③ 吉凶のきざし
引用元 大修館書店 明鏡国語辞典 

となっていて、元々は仏教語で上記①が本来の意味のようです。

 球根だけでは花は咲かない

   チューリップの花は、その球根から咲きます。球根が原因(因)で花は結果(果)です。
   しかし、球根だけでは花は咲かず、温度・土質・水分・肥料・日光・人間の細心の手入れなど、
 さまざまな条件(縁)が球根にはたらいて花は咲くのです。
   このように、すべてのものには、必ずそれを生んだ因と縁とがあり、それを因縁生起いんねんしょうき
 =縁起というのです。
  現実には、因と縁と果とが複雑に関係しあい影響しあって、もちつもたれつの状態をつくっています。
   『阿含経あごんきょう』に
 「これある故ゆえにかれあり、これ起こる故ゆえにかれ起こる、これ無き故ゆえにかれ 無く、これ滅する
 故ゆえにかれ滅す」とあります。
   日常、よく「縁起が良い・悪い」という言葉を聞きます。吉凶のきざしという意味なのでしょうが、
 本来は、他の多くのものの力、恵み、お蔭かげを受けて、私たちは生かされているという、仏教の基本的な教え 
 なのです。
引用元 浄土真宗本願寺派 仏教語豆事典 

仏教語ということで、どの説明も漢字たっぷりでさっぱり頭に入ってこなかったのですが(^^;、こちらを読んで
やっと何とな~く理解できたような…?

『花』が『私』ということですよね?
となると『八相縁起(縁喜)』に、準備や心構えが入っているのもわかります。
【つばめ】の『つばめが巣をつくるとその家は繁栄する』もこちらの『縁起』に近いですよね。

つまり…、何か『いいことが起こった』ときは、(『縁起物』のお蔭だけではなく)それ以前に(自分が)何か
『いいことをしていた』ということ?ですよね?

私のように『いいことが起こった』ときは『次は悪いことが起こる…』と考えて暗くなり、
『悪いことが起こった』ら起こったでこれでもかと落ち込むという、基本的にネガティブ思考の人間にとって、
『いいことを先払いしている』というご褒美的な考えは有難いです(^^;

これからは少し『いいことが起こった』ことを素直に受け止められそうです♪

『粘土(年度)初め!幸運を運んでくれる動物は?vol.1』はコチラから▶

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